四柱推命

基本理論・五行思想の意味を学んでみよう-占いちゃんの読み物・四柱推命講義2

今回は「五行」について理解していきましょう!占いちゃんの読み物流の四柱推命講義です。
四柱推命を少し知っている人なら分かると思いますが、、、この世の中は木・火・土・金・水の五つの要素から成り立っているという考え方を五行思想といいます。

昔、中学校の勉強で古代ギリシャの哲学で四大元素を習った方もいるんじゃないでしょうか。これと似た考え方と思うと理解しやすいかもしれません。

この五行思想は東洋哲学の考え方から生まれています。
それでは詳しく解説していきますね。

五行の意味とは?詳細解説

五行とは、木、火、土、金、水の五つの要素の事を表します。
四柱推命学は、10個の天干と12個の地支を陰陽と五行に分類し、その相互に作用する力を読み解いて人の運命を予測する学問です。陰陽については、前回の四柱推命講義1・陰陽論をご覧ください。

https://uranai1.com/archives/38

陰陽と五行は四柱推命学の基礎といえます。東洋では文明の始まりから、宇宙森羅万象は五行によって成り立っていると信じられいました。そのため、すべて世の中の出来事は五行の力が影響しあって発生していると信じられてきました。

四柱推命は紀元前の古代中国の占術家たちの間で、時代と事象の観察・分析を行われながら伝承されてきた学問です。他の占いと違い、数千年の歴史の中で数多の人を占いその統計を書に記した占いのため、的中率が非常に高く、占いの王様と言われています。

五行の理解①五行はそれぞれ2つに分かれる

この五行ですが、それぞれ2つの属性に分かれます。

  • 木→甲・乙
  • 火→丙・丁
  • 土→戊・己
  • 金→庚・辛
  • 水→壬・癸

また合わせて陰陽の意味合いも持っています。陰陽を含めると以下の通りになります。
※決して、どちらが良いとかはありません。

  • 木→陽木「甲」・陰木「乙」
  • 火→陽火「丙」・陰火「丁」
  • 土→陽土「戊」・陰土「己」
  • 金→陽金「庚」・陰金「辛」
  • 水→陽水「壬」・陰水「癸」

この五行だけで占うのを五行占いと言われています。
占いの名前が違うだけで、イヴルルド遥華さんのエレメント占いはこの五行を参考にしていると思われます。

四柱推命では上記の五行にさらに干支の五行要素も加わり、その相互作用も占い結果に反映します。

五行の理解②干支にも五行の意味合いがある

「干支は何年生まれ」とか、「今年は◯年」など、あの干支のことです。

「子、丑、寅、卯、未、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の十二支があると思いますが、こちらにも五行要素が含まれています。

四柱推命では、日本で言う十二支を地支と呼びます。先程の「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、経、申、壬、癸」を四柱推命では干支と呼び、この干支と地支を合わせたものを本来、干支と呼んでいました。

そして、この「子、丑、寅、卯、未、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の十二支ですが、これにもそれぞれの五行要素(木・火・土・金・水)の要素があります。

  • 子→水
  • 丑→土・水・金
  • 寅→木・火
  • 卯→木
  • 辰→土・水・木
  • 巳→火・金
  • 午→火
  • 未→土・水・火・木
  • 申→金・水
  • 酉→金
  • 戌→土・水・金・火
  • 亥→水・木

五行の理解③干支と地支の相互作用が自然界では繰り返し起こっている

五行の基礎理解として覚えておきたいのが「甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、経、申、壬、癸」と「子、丑、寅、卯、未、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の組み合わせの事象が自然界で起こっているということです。

2022年は壬寅年、2023年は癸卯年。2024年は甲辰年。

このブログを読まれている方は普段意識していないかもしれませんが・・・
この干支と地支を表すものは年だけでなく、日にち、月、時間、でも表せます。

例えば・・・日にちだと宝くじが当たる日として有名な巳の日・寅の日など。
例えば・・・時間だと丑の刻まいりなど。

つまり、「時・日・月・年」それぞれの事象に意味があり、運気が宿ります。
その「時・日・月・年」をそれぞれ「時柱・日柱・月柱・年柱」の4つの柱に分けて占うのが四柱推命です。

古来の人たちは、それぞれ「時・日・月・年」に起こることを予測して、それを国作り(政治)を行う判断していました。さらにどの「時・日・月・年」に生まれ、どの陰陽五行が宿っているか判断し、世の中の運気と照らし合わせて運命を推命していました。

そのため、良い五行を持って生まれてきても年ごとの運勢と相性が良くないと、本来のパワーが発揮されない事もあります。

最強の金運を持っていたとしても、その金運を活かす運気が一生に一度も来ない人もいます。またすっかり老いてしまい、人生を楽しむにはもう遅い時にその運気が来る人もいます。
またその運気がやって来ていても気づかず、通り過ぎてしまう人もいます。

だからこそ、月の運、年の運、人生の運をあらかじめ知っておいて、自分の運気とのバランスを考えて運を拓く準備・対策を行っていくことが重要なのです。

多くの経営者が占い、神社参り、風水を取り入れた豪邸作りを行うのはこの考え方が多く関わっています。

ちなみに地支の動物は、昔の中国の人が字を動物に例えたもので、本来は動物の意味ではありませんので注意が必要です。

五行の理解④「生剋」と「相剋」

五行は、互いに「生剋」と「相剋」という相互に作用する力を持ちます。五行の変化の順序は一定かつ反復的でありますが、その順序通り従う場合は相生と言い、その順序を越える場合は相剋といいます。

相生… 木が火を、火が土を、土が金を、金が水を、水が木を生みます。
こちらを、木生火、火生土、土生金、金生水、水生木と覚えると良いと思います。

相剋… 木が土を、火が金を、土が水を、金が木を、水が火を剋します。
こちらを木剋土、火剋金、土剋水、金剋木、水剋火と覚えると良いと思います。

季節によって五行はそれぞれ盛んになったり、衰弱したりします。
そのため、五行相乗や五行相侮などもありますが、また次の機会に。

五行の木・火・土・金・水の理解

五行には木、火、土、金、水の五つの要素があるということは理解できたと思います。
次にそれぞれの意味合いについて解説していきます。

五行・木の意味

木は東の方角を表します。季節は春であり、一日で表すと夜明けとなります。運気は生み出すパワーがあります。色としては青色、性質は仁となります。

木は春である寅・卯・辰月に最も盛んになります。
冬である亥・子・丑月にも水生木として盛んになっています。夏である午・未・巳・午・未月には火が盛んな季節なので、火に生気を奪われて衰退することになり、秋である申・酉・戌月には木を剋する金が最も盛んな季節なので、最も衰弱してしまいます。

五行・火の意味

火は南の方角を表します。季節は夏であり、一日で表すと午前と正午となります。運気が強いパワーがあります。(強弱的な強さであり、良いという意味ではなく、その現象と捉えてください)色としては赤、性質は礼となります。

火は夏である巳・午・未月に最も盛んで、春である寅・卯・辰月にも木生火なので盛んになります。秋である申・酉・戌月には金が盛んな季節なので、金に生気を奪われて衰退します。冬である亥・子・丑月には火を剋する水が最も盛んな季節なので、最も衰弱します。

五行・土の意味

土は中央を表します。季節でいうと土用。春夏秋冬の変わり目といえば分かりやすいかもしれません。一日で表すと昼間となります。運気でいうと平穏・安定性のパワーがあります。色としては黄色、性質は信となります。

土は丑・辰・未・戌月に最も盛んで、夏である巳・午・未月にも盛んです。
秋と冬は衰弱し、春に最も衰弱します。

五行・金の意味

金は西の方角を表します。季節としては秋であり、一日で表すと夕方となります。運気でいうと殺気・滅するのパワーがあります。色としては白色、性質は義となります。

金は、秋の申・酉・戌月に最も盛んで、季節の変わり目である丑・辰・未・戌月にも土生金なので盛んになります。冬と春には衰弱し、火剋金なので、夏に最も衰弱します。

五行・水の意味

水は北の方角を表します。季節としては冬であり、一日で表すと夜となります。運気でいうと死のパワーがあります。色は黒色、性質は智となります。

水は冬である亥・子・丑月に最も盛んです。金生水なので、生気を受ける秋も盛んになります。生気を与える春には衰弱し、陽と陰を行き来する夏と季節の変わり目に最も衰弱します。

五行の意味まとめ

五行はすごく深いです。奥深いです。

日本の四柱推命をされている方の場合は、この内容を見て訳が分からない事が多くあるかもしれません。どういう紐解き方なのか。

五行本来の意味や五行文化の発祥の地域が中国文明であること、干支は動物ではない事、これらをしっかりと観察することが出来れば自ずと見えてくると思います。

通変星で読み解く方法もありますが、五行を無視して推命している占い師さんの場合は当たらないと言ってよいでしょう。

例えば・・・通変星が食神であっても、木火食神、火土食神、土金食神、金水食神、水木食神と種類があります。

また食神=食うに困らない人生と推命する方もいますが、本来の捉え方を間違っているのでご注意ください。

そもそもの五行の理解からが大切です。

-四柱推命
-